Living |
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グローバリゼーションが進む中で、私達の生活も時代の必要性に応じ刻々と変化しています。 私が「海外に留学したい!」と大学の学長先生に推薦状を依頼した折、『女は早く嫁に行くこと』と諭されたものです。まして女が結婚後、仕事を続けることは容易な事ではありませんでした。仕事か結婚か、本当に選択を強いられる状態でした。 それから20年経ちました。現在の女性の可能性はその当時とどの位変化したのでしょうか? 衣・食・住と云われる生活の基本的要素の中で、衣類および食べ物は世界の流行の先端をいく水準を保っていると思います。これは日本古来の衣、食の文化があるゆえに、その延長として躊躇なく新しいもの、必要なものを取捨選択してゆく術を私達は無意識の中に身につけているからでしょう。 では、住-住まいについてはどうでしょうか。よその国からウサギ小屋等と批判されている住宅の現状は、ただ単に土地が狭く人口が多い為に起きる現象でしょうか。私達は住まいの文化と云われるものを、自分のものとして確立していない事が最大の原因といえませんか。 もちろん、金額的にも、そう容易に何回も取り替えられないことは事実ですが、家と女性は、外見は時代の先端をいっている様ですが、事実はまだ私が渡仏した時と変化がないように思えます。 いわゆる輸入住宅と称される住宅を、私からのチェックリストを基に時間をかけて観察して下さい。ほとんどの家は新建材と派手な色使いが時代の先端を行く新しい家の象徴として、1km先からでも目立つほどの自己主張をしています。 しかし、一歩家の中に入ると、台所はキッチンと名前は変わっていますが、そのスペースは女性が一人狭い場所で家族の為に炊事をする為の場所としてのみ造られている例がほとんどでしょう。バルコニーは家族団欒のアウトドアスペースでは無く、主婦が洗濯物や布団を干す場所としか見られていません。それが貴方の生活ですか。 女性が自分の仕事を自覚する事、それは子供を心身ともに健康に育てる事も含めて、自分の一生をどう生きるかを自覚することでもあります。その為に24時間をどの様に有効に使えるか、これが貴方にあった住まいを見つける鍵でしょう。それにはまず、貴方自身を含めて家族の必要とする事項を確認することです。住まいは貴方が築き上げるものです。将来の計画も含めて何を現在必要としているのか見つけて下さい。 建築屋さんまかせでは貴方の人生を構築する事はできません。貴方の将来を豊かにする為に、サポートしてくれる住宅の専門家とチームを組んでください。
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